<食育・和のサペレ>体験会を開催致しました。
2023年1月23日
《体験会を開催しました》
和のサペレの体験会、今回は2歳~6歳のお子さんが参加してくださり、みんなで「胡麻和え御膳」をつくりました。
お料理中の子ども達の様子を3つのテーマにわけてお伝えします。
《テーマ1 くらべっこ》
一つ目は「くらべっこ」です。和のサペレでは、子どもが五感を使って素材の変化を比較する時間を大切にしています。まずはお出汁を取るための昆布。最初カチカチな昆布を触ってみると、パリパリと割れていくので、子どもたちはその感触を楽しんでいました。その昆布を水に浸してしばらくすると大きく、柔らかくなります。手で触ってみると、固かったのに、ヌメヌメしたカエルみたい!という声をあげ、折り曲げたり、指でなぞったりして、変化を感じているようでした。「わかめも水につけると変わるよね」と教えてくれた子がいたので、お味噌汁の具にわかめも入れることにしました。
研いだお米の水を変える度に研ぎ汁が白から透明に変わっていくことにも気がつきます。「お米がきれいになっているっていうことかな」など感じたことを自分なりの言葉で表現できるのもお料理中の楽しみです。お米は水につけておくとどうなるかも実験してみることになりました。炊き始める直前の米粒は、研いだ直後のものに比べて「白い」「少し柔らかくなった」「大きくなった」と普段は気にも留めずに通り過ぎてしまう場面に注目することで「へぇ、知らなかった!」ということに沢山出会うことが出来ました。
他にも人参2本の形を比べたり、大根とピーマンの重さを比べたり、どんどん「比べる」アイディアが沸いてきます。素材に触れる時間をつくることで、お料理という行為に加え、素材そのものへの関心も深まって、身近なものになっていくように感じています。
《テーマ2 お味見》
二つ目は、「お味見」です。これは、くらべっことも関係していますが、調理過程で定期的に味見し、様々な「味」を感じるようにしています。
昆布だけのお出汁を味見、鰹節も加えた合わせ出汁も味見「こっちが美味しい」「いい匂い」と湯気をクンクンしている子もいました。出汁をとった後の昆布や鰹節も食べてみました。「あんまり味がしない」「味はお出汁に取られちゃったね」と旨味が水に溶け出たことに気づいたことに驚きました。
胡麻和えの和え衣を作っている時も醤油、砂糖をを加える度に味見をします。濃い、薄い、甘い、しょっぱいなどを感じながら、自分なりの美味しい味を探しました。
「美味しい」「美味しくない」「好き」「嫌い」というのではなく、どんな味なのかを感じようとすることで自分が今口にしているものがどんなものなのかを考える時間が出来ます。
《テーマ3 自力でやり遂げられる調理法》
三つ目は、自力でやり遂げられる調理法です。
今回は、それぞれの子に自分が作った!という体験をしてほしかったので、大人が手を貸して包丁を使うのではなく、ピーマンや鳥ささみを割いたり、大根や人参を型抜きを使って、一口大にするといった下準備の方法を選びました。
大人にとっては、簡単で、流れ作業に過ぎない下準備ですが、子どもたちにとっては、野菜を割くだけでも楽しい体験となります。ピーマンをちぎるときのパリッという音は何とも軽快で、何度も夢中に繰り返すうちに食べるのに丁度良い太さになりました。100%任せてもらえること、一人でできた!という喜びが、もっとお料理してみたい、という意欲に繋がっていきます。実際に、型抜きでは、一つの大根に対し、一回でなく、もっと型抜きできないか、試行錯誤する様子が見られるほどでした。
2歳になったばかりの子も、真剣に取り組むお兄さんとお姉さんの姿を真似して、出来ることを沢山見つけていました。
《みんなでいただきます》
一生懸命つくって盛り付けたお料理をみんなでいただきました。
好き嫌いがある子ももちろんいます。自分は好きじゃないものでも、自分が一生懸命作ったものを「美味しい」と食べてくれる相手がいるというのは子ども達にとってもなんだか嬉しい気持ちになることのようです。
みんなで食卓を囲むと、お料理からだけでない刺激が沢山もらえます。それこそが「食」を楽しむということなのかなと感じました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
《アルバム》
2023.1.22の写真はこちらです。お子様との会話が弾むきっかけになれば嬉しいです。
アルバムはこちらから⇒和のサペレ体験会 20230122
閲覧期限:2023年1月29日