<食育・ワジック教室>醤油の仕込みに挑戦!

2023年6月25日

《ワジック教室に名前が変わりました》
2023年6月から教室の名称が「ワジック教室」になりました。

「こんないい顔、うちでは見たことがない!どんな魔法をつかっているんですか?」保護者の方からそんな言葉を頻繁にいただくようになり、「食」のちからを再認識。
それならば1から全部やってみようと、五感磨きに

「ワ(和食)+アジ(味わう)+イク(教育)」

を融合した新しいプログラムとしてスタートしたのが、「ワジック教室」です。
ワジックの“まほう”にかかった子ども達との時間、どんな新しい出会いがあるのか、私達もワクワクしています。

詳しくはこちら↓↓
ワジック教室

《第2回目は醤油の仕込み》
今日は、夏コース2回目でお醤油づくりに挑戦しました。

さぁ、お醤油は何から出来ているでしょう??

お醤油になる前の姿があるということに子ども達の顔には「?」が浮かんでいました。
それでも、食べているものだから、何か食べ物から出来ているということは想像できるようで、食べ物の名前が次々に出てきます。
「バナナ、パン、にんじん、だいこん、おこめ、、、」
ようやく「大豆」が出てきました。
あとはパンと同じものとヒントを出して「小麦」にたどり着きました。

答えが分かっても、一体それがどうやって醤油になるのかはまだまだ想像がつきません。
なので早速仕込み作業に突入です。

今回の材料は、麹、塩、水、そして2Lペットボトル2本だけです。
子どもと大人二人一組のチームを作り、作業に取り掛かります。
材料は揃っているので、それを混ぜるだけ。大人なら10分あれば十分終わる作業です。

子ども達のルールは全部自分でやってみること

大人たちのルールは子ども達を信じて、付き合うこと

分かっていても、なかなか難しいことに醤油仕込みを通して挑戦です!

《次々に難関が》

まず材料を注ぐためのじょうご作りからはじめます。
空っぽの2Lペットボトルの半分のところにマジックで線を引き、それに沿ってカッターで半分に切ります。ここで子どもたちは、あえて普段は触れない・扱いづらい道具を使ってみます。当然ながら危ないところは大人が補助したり代わったりしますが、物に対する力の入れ加減や持ち方を覚える絶好のチャンス!このような経験で、自分のできる・できないに気づくこともできます。

次に、じょうごとなった半分に切った方の口と、もう一本の2Lペットボトルの口を、ビニールテープでぐるぐる巻きにして繋げます。
このテープがしっかりついていないと、あとで注ぐ水が漏れてしまうので、大事な作業になります。
ここでの子どもたちの難関は、粘着性のあるのりがついていて、さらに長さが必要になるビニールテープです。よくベタベタを嫌がる子や、途中でテープがねじれてしまう子がいたりと、慣れが必要な相手です。
それでも試行錯誤しているうちに扱い方がわかってきたのか、しばらくすると子どもたちは、困り顔一切なく、大人がペットボトルを押さえている間に、右手で半周巻いて、行き詰まったら左手に持ち替えて、と一周させる工夫をしてみせたのでビックリ!

《ようやく装置が完成》
ようやくじょうごが完成したので、作ったじょうご付きペットボトルに麹を入れたら、余っている半分のペットボトルに塩と水を入れて、よく混ぜたものを注ぎます。
この工程でのチャレンジポイントは、「袋に入っている麹や塩を開封すること」、「それらをじょうごに注ぎ入れること」、「塩を水によく溶かすこと」の3つでした。

一つ目について、密封されている麹は、ハサミで袋の角を切って注ぎ口をつくる必要がありました。そのためにまず、マジックで補助線を書いてみるのですが、子どもは線を斜めに入れる理由が分からないので、どうするの?と尋ねてきます。そんなときには、袋の切りたい部分に指を置いてみせ、あくまでも子どもが線を引いて、ハサミで切れるようにサポートしました。ちょっとした作業ですが、意外と大人が先にやってあげることが多いのではないでしょうか?

二つ目については、子どもには大きく、重い麹や塩の袋を手で支え、かつ傾けながら注ぎ入れることになります。しかしこれまでのお教室で、お米をカップに注いだり、砂糖を容器に入れたりした経験が何度もあるからか、子どもたちは袋の注ぎ口と腹を手でしっかり持っていたのです。どこを持てば袋の中身が移動し、こぼさずに流せるかという原理を、しっかりモノにしていました。

三つ目については、深さのあるペットボトルの下に沈殿した塩を、お箸を使ってまぜなければいけません。子どもの中には、水の上層をひたすら混ぜてしまうこともあるので、意外と難しい作業になります。その分お料理に慣れていると、「塩を水に溶かすこと」と「塩が見えなくなること」がイコールで結び付けられるので、自然の塩の変化に目を向けて、まぜていくのです。

《予想外だったこと》
最後に、お醤油を仕込むにあたり様々な状況を想像して準備をしていましたが、その中で予想外だったことを2つご紹介します。
まずは、作業が丁寧なことです。
子ども達がやるとなったら、水がこぼれたり、麹がこぼれたり、、は当然起こりうると覚悟していましたが、終わってみるとそのようなことが一度も起こりませんでした。
じょうごをつくる場面では、初めて扱うものばかりで、慣れないながらにやっている作業ばかりでしたが、そのあとの材料を入れるときには、材料を大切に丁寧に扱おうという様子が垣間見え、これは今まで積み重ねてきたお料理の経験が、子どもたちに身についてきた現れの一つなのではないかと感じました。

二つ目は、作業時間です。
1時間程度との想定をはるかにオーバーし、1時間30分ほどかかりました。
作業をするにあたり、「時間はたっぷりあるから、慌てないでやっていいよ」と声をかけ続けていました。
それぞれの工程で早く終わった子は、せっせと今日のお昼ご飯をお料理したり、やることが沢山あるのでそれぞれ出来ることに取り組みます。

たとえば、一番年上の小学校3年生の子は、2L一本ではなく、1Lを2本作りたいということだったので、どうしたら2つに分けられるかを考えるところからはじめます。「量ってやりたい」と半分がどれくらいかの計算したり、量りの目盛りを読んだり大忙しです。
周りの小さい子たちが作業を終えていても、「まぁこれくらいでいいや!」となることもなく取り組んでいました。

時間があるというのは、子ども達がやりたいことに向き合ったり、挑戦する上で大きな後押しとなる安心材料なのだと改めて気付きました。

子ども達はだれでもやりたいことに没頭する力を持っているのですね!

《アルバム》
2023.6.24の写真はこちらです。お子様との会話が弾むきっかけになれば嬉しいです。
アルバムはこちらから⇒ワジック教室 「醤油仕込み」 20230624
閲覧期限:2023年7月1日

磯邊季里 @ 2023年06月25日 10:19 コメント: (0)

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