<バンコク>食育&Cooking イベント
2015年6月8日
5月29日、YUMMY COOKING STUDIOで大岩弓子先生とご一緒にクッキング&食育セミナーを開催いたしました。今回は長年にわたって沢山の親子に親しまれている「はらぺこあおむし」を取り上げました。絵本の世界に飛び込み、ご自身があおむしになっていただいた気分で「はらぺこあおむし」を食材で作りあげる。童心になって時間を過ごしていただきたい!そして、お子様との時間を楽しんでいただけるようなアイデアを知っていただきたく企画いたしました。
扉を開けるとそこは絵本の世界です。テーブルの上にはカップケーキやお菓子、果物など絵本のセッティングが施されています。思わず「かわいい!楽しい!」と言いたくなってしまいます。弓子先生にご説明していただいて、改めて「はらぺこあおむし」の絵本をお母様方にも読んでいただいてのスタートです。
あおむしが月曜日から食べたものを作っていきます。お子様も一緒に作っていけるように、今回の「ルークチュップ」はタイのさつまいもとかぼちゃで作ります。まるで粘土細工のように、いちご、プラム、オレンジ等々をお二人一組で作っていきます。簡単な果物のように思いますが、形を作るのはそう簡単にいきません。お母様方の表情は真剣そのものです。竹串、楊枝を使ってくぼみをつけたり、いびつに作ってみたり、ひと工夫です。小さいお子様方はその横で、あおむしをいろいろな色のパターンブロックで作り上げていきます。こちらもブロックで音遊びを楽しんだり、廃品工作で作ったキッチンセットで楽しみます。
形ができたら少し冷蔵庫で冷やします。同じ食材でも使う環境によって勝手が違ってくることを知りました。やはり暑い国のタイでは、ちょっとした工夫が必要ですね。せっかくの海外での生活、その国ならではのこともお料理に加えて覚えていくと、その風土なども学べるような気がしました。
果物が出来上がったら、今度はフードカラーで色付けをします。凹凸などうまく色が付かない部分は、筆を使って細部まで色を付けます。この作業はきっとお子様方も楽しく出来るとお母様方が話しておられました。失敗したって、上手な形ができなくたって、子どもと一緒に過ごし出来上がったものは、愛情のエッセンスも加わり、最高に美味しく感じられると思います。外で思いっきり遊んだ後に、クールダウンで一緒にランチを作ってみるのもいいでしょう。
乾いたら、「アガーアガー粉」でコーティングしてつやを付けます。つやつやになった果物、本当に美味しそうで、絵本の絵そのものに仕上がりました。ちょっとしたひと手間で、とてもとてもかわいい果物が絵本から飛び出してきたようにテーブルに並びました。
次はいよいよあおむし作りです。まずは顔から作ります。真っ赤に熟したトマトに目を付け、角を唐辛子で付けます。これまたタイらしいですね。身体の部分は、ノリの代わりに2種類のレタスをしいて、酢飯をのせます。子どもが大好きな酢飯を作り、中にはローストした玉ねぎ、卵、ツナ等々を色よく並べ、巻き簾で巻いていきます。とてもリアルです。中に入れる具材をお子様とご一緒に考えたり、タイ風にしてみたりしても楽しそうです。机の上にはたくさんのあおむしロール寿司ができあがりました。それぞれの顔は全く違い、どことなく愛嬌のあるものばかり。お子様が見たらきっと大喜びでしょう。ワクワクしながら子ども達と一緒にクッキングするときっと会話も弾み、楽しい食卓を演出することができると思います。
「子どもが喜びそう!お弁当に入れたらびっくりするかしら!」お母様方同志とても楽しそうにお話をされながらのクッキング、いつもは時間に追われたり、義務的なこともあるでしょうが、ちょっとしたことで楽しみがプラスされることも感じていただけたのではないでしょうか?
クッキングが終わり楽しく盛り付けされた食卓で、ランチタイムです。今回はお食事をしなが「食育」のお話をさせていただきました。
海外で生活をされていると、こんなに便利なバンコクでも戸惑うことがたくさんあることでしょう。毎日のお食事作りで、お母様方はお子様のために頭を抱えることも少なくないかもしれません。そんな中での確認!「これで良かったんだ!」ということが少しでも見つかればよいと願いお話をさせていただきました。現代社会の食生活は、本当にいろいろです。「これでなければいけない!」ということも決してありません。とはいえ、日本人として生まれ日本人であるので、是非日本文化を踏まえ、食事のマナーも小さい時期に教えてあげてほしいと思います。そして体を作るため、集中力が貯えられるためにも、規則正しい食生活を心掛けていただきたく、簡単なお話をしました。ワンプレートのお食事も便利ですが、たまには日本の配膳もしてみては?と提案をしたり、本日のおいもはタイのサツマイモを使いましたが、同じお野菜だけれどタイのお野菜と日本のお野菜を比べてみたら?お野菜を通じて、タイのことを覚えたら?身近でできることはたくさんあります。特にバンコクにいると日本と変わらない食品が手に入ります。スーパーで買えば、これまた日本と変わりません。でも時には、タイの台所である市場をのぞいてみたり、屋台の様子をながめてみたりすることで、食を通じた楽しみが増えると思います。
いろいろお話をしたいとレジュメを作り、いかにお伝えするかを考えてのクラスでしたが、お母様方が真剣にお話に耳を傾けてくださり、質問もしてくださり、座談会のような形で、お母様方の意見交換の場にもなれたように感じました。たくさんの日本人の方が在住されているバンコクですが、なかなかこのような時間は少ないようで、そのような機会をご一緒出来うれしく思いました。レジュメのお話は半分くらいしかできませんでしたが、次回までの宿題です。これはどんなことなのかな?と、もしお考えいただいたら幸いです。次に繋げることができたとも思います。
生きていくのに「食べること!」は切り離すことができません。やはり小さい頃に食をしっかり身に付けていけば、楽しみも加わり、子ども達はたくましく成長していくと思います。
是非、お母様方も一つご自分のタイ料理を覚えてください。辛い物だけがタイ料理ではないですし、子ども達が好物になりそうなものもたくさんあります。またそんなヒントもお伝えしたいなと思いながら、今朝大好物のマンゴーのデザートを作りました。そして、暑い日本にもピッタリになりそうなレモングラスのアイスティーを冷やしました。
弓子先生には素敵なスタジオでの会をお手伝いいただきました。今回は一人のママのお声掛けがきっかけとなったクラスでした。素敵なお母様方との出会いに、私もとても素敵な時間をバンコクで過ごすことができました。集客もいろいろな方法がある今、私はこのようなほんのりとした温かさのあるクラスが今後もできたらよいと思っています。
是非、次回も子育て、食のこと、クッキングなど共感いただける方とたくさんご縁をいただければと思います。
2015年6月6日
K&R ACADEMY 磯邊 季里