<こひつじかい>2泊3日DAY CAMP-③

2015年9月3日

3日目(8月21日)
夜が明け始めた頃にそっとカーテンを開けて、窓から少しだけ朝の風を入れておきました。優しい朝焼けが窓に映った頃、けらけらと声が聞こえ始めました。こっそり聞いていると、昨日のスイカゼリーや市場の話をしていました。私は何も言わずにしばらくいると、さっさと寝袋を片付けてお洗濯で干してあった体操服に着替え、体操に行く準備を整えていました。準備が早くできた子は、他のお友達のお手伝いをしてあげていたり、それはそれはしっかり者達です。ある程度人数がそろうと、階段から足音が聞こえてきて(抜き足、さし足といった具合に)「わっ!」と驚かされました。その時の嬉しそうな顔!朝から素敵な笑顔です。水筒にお水を入れて準備をし、今日は帰る日なので、お寝間着は自分の荷物の中に片付けます。言われたことをしっかりと聞いて行動する後ろ姿は、とてもお兄様・お姉様に見えます。そして、きちんとお友達に伝言ができること、立派です。
昨日洗濯したお寝間着をたたもうとしたとき、皆同じにお洗濯をして干したはずなのに、すっきり乾いているお寝間着と、まだ少し湿ったものがあることに気が付きました。なぜ???これまた不思議です。ここで素材のことを考えてみました。同じ用途で使うものなのに、素材によって乾き方が違うことに気付き、いろいろな素材探しをしてみました。一回体験するとおもしろくなり、考えることができます。「体操服が全部乾いていたのは同じ素材だったからだね。」という子どもの意見には「長い時間干したこともあるよ!体操服は朝までに乾かないといけないから、早く乾く素材なのかもね。」とお話をしました。
次は体操です。里紗先生とはちまきをして、静かな町を元気よく走っていきました。子ども達が体操に行っている間に、朝食の準備をしました。今朝はアメリカンブレックファースト。ホットドッグ、クラムチャウダー、サラダ、フルーツスムージー、みんなでもいだ梨、ブドウ。あさりは子ども達が出かける前にお水につけていったので、砂抜きをし、じゃがいもは皮をむいていったので、さいのめに切り、きゅうりとトマトは洗っていったので、氷水につけ・・・こんな準備をしているとアシスタントがいるようで、いつもの何でもない準備にもうきうきしてしまいました。

ずいぶん離れたところから元気な声が聞こえたかと思うと、あっという間に「ただいま!」と帰ってきました。縄跳びの回数や公園の様子など、それぞれが我先に報告をしたいことがあるようで、キッチンに駆け寄ってきました。どんな時も全速力でやっていることがひしひしと伝わってきます。
そんな報告も束の間、急いでおそろいのスターのTシャツに着替え、朝食の準備に取り掛かります。
普段はお家で一斤の食パンなどなかなか見ませんが、クラムチャウダーの器にするために、食パンをまたまたくり抜きます。上手にくり抜かないとスープがこぼれてしまうので慎重に!でもやっていると、お腹もすいているので食べたくなって、くり抜いたふわふわのパンをつまみ食い。お料理をしていると、こんなこともとても楽しいひと時です。とろりとしたスープにするために簡単なホワイトソースも作ってみたり、シンプルな材料ですがひと手間を惜しみません。くつくつ煮たスープもできあがり、食パンの器に盛ります。一斤を4つに切ると耳の部分が2つ。あとは底になる部分がありません。このまま入れてしまうとスープがしみてしまいます。そこで片面だけを焼いてみました。するとこんがり焼けたパンに仕上がりました。

ホットドッグのパンに切れ目をいれるのだって、ソーセージに筋をいれるのだって、それはそれは、大変。
ちょっぴりいびつになったのもご愛嬌、ホットドックも完成しました。昨日のプレゼントのレタスをホットドッグにはさんだり、くり抜いた食パンにジャムを挟んでサンドイッチをつくったり、一工夫してできたアメリカンブレックファーストです。フレッシュいちごやパイナップルの入ったスムージーも果物そのものの味を堪能できました。このキャンプでミニトマトを10パック完食!といったように、素材の味を味わっていただいたお食事ばかりでした。そして何よりも素敵な仲間と自分達で作っていただき、楽しい会話も加わったからこそ、こんなにお食事を楽しめたのだと思います。

このキャンプで楽しかったことを絵に描いているうちに、お迎えのお母様方の声が聞こえてきました。子ども達は自分達で作ったおうどんを思い出しながら、お母様方のために頭にいつものタオルを巻き、うどん屋さんになった気分で、工作でおうどんを作り、テーブルセッティングもして、お母様方をお招きしました。おうどん屋さんはお席をご案内したり、お水をサーブしたり、お味を伺ってみたりと大張り切りです。
お母様方もなりきっている子ども達を見て、きっとこの3日間の様子を感じてくださったことでしょう。
先生がお母様方にお話しをしている間は、今度はお花屋さんです。市場で仕入れた夏のひまわり達でブーケを作ります。お花屋さんは簡単そうに花束を作ってくださいますが、やってみるととても難しかったです。でも自分の身体が隠れるくらいの花束ができると、うれしそうにお母様にプレゼントしていました。
最後は荷物を自分でつめて、お帰りです。まだまだやりたいことはたくさんありましたが、一緒に過ごしているといつもは当たり前のことも新鮮だし、たくさんの学びがありました。お友達と一緒に過ごしたからこそできたこと、がんばれたこと、これが子ども達の中に種として蒔かれていることを願っています。
子ども達のおそろいのTシャツには真ん中に大きな☆がついています。子ども達は誰もがスターです。そんな子ども達をたくさん輝かせてあげるのも、私たち大人の大きな役割であり責任だということを、子ども達の写真を撮った時に改めて心に刻みました。
将来を担うスター達、もっともっとぴかぴかになあれ!と願いをこめて。

磯邊季里 @ 2015年09月03日 06:21 コメント: (0)

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