0歳からのパターンブロックインストラクター養成講座開講1日目
2016年2月8日
世界で最初に考案・体系化した
「0歳からのパターンブロックインストラクター養成講座」を開講しました。
パターンブロックを使った授業(HANDS ON MATHなど)やクラスは日本全国また、世界の色々なところにあります。とはいっても0歳~3歳までを対象としたクラスはありません。お母様・指導者がしっかりとパターンブロックを理解していれば、0歳~の赤ちゃんが算数の勉強やコミュニケーションを自然と磨き始めます。
2月6日(土)・7日(日)の午後、東洋館出版社の会議室で第一回目となるパターンブロックインストラクター養成講座を開講しました。長年にわたりこひつじかいのお稽古にパターンブロックを取り入れ、バンコクや玉川テラスのイベント・セミナー等では、パターンブロックで遊ぶことが子どもにとってどんなにすばらしいかについて伝えて参りましたが、より多くの子ども達に伝えるためにはパターンブロックの指導者が必要だと考え、東洋館出版社のご協力のもと、数年前よりこの講座を準備してきました。
受講者には子育て中のお母様方や、幼児教育を学んでいる大学生、小学校教育の現場で子ども達を指導されている先生、そして高齢者介護技師の方もいらっしゃいます。木製の触感や色鮮やかさなど、パターンブロックには高齢者の認知症予防や治療にも効果が望めるところですが、この分野での活用はまだまだ検討がはじまったところ。この講座をすすめることが、より多くの方に活用していただくことに繋がるよう願っています。
この講座ではパターンブロックの使用を0歳の赤ちゃんからとしていますが(必ず保護者が一緒に、誤飲に十分気を付け大きいブロックのみを使用する前提で)、小学校の先生にとっては普段接している子ども達よりずいぶん小さな子どものお話しになります。しかし、0歳から3歳までが子どもの成長にとって土台となる最も大切な時期ということを踏まえ、この時期の子どもについてのお話も聞いていただくことといたしました。
講義は4人ほどのグループにわかれて行いました。初日は子どもの成長に合わせた指導のポイントをお話しすることが中心となりますが、黙ってお話を聴くだけではありません!受講者には実際にパターンブロックを触ったことがない方もいらっしゃいます。まずは指導者となる人がパターンブロックのことをよく理解する必要がありますので、パターンブロックを触りながら、ブロックの特性を確認したり、自由に形をつくってみたりしました。指示された形を作ろうとすると、スラスラできる人もいれば苦戦する人も・・・。今の新年長クラスの子ども達は、もっとスラスラできると聞いて、苦笑いする大人達でした。
また、指示通りに作るというとき、指示をきちんと聞くことに意外と手こずる大人達!日頃のお稽古で子ども達がうまくできなかったとしても、もう頭ごなしには怒れません。
作るだけではなく壊すことにも学びがあります。手を使わず、ふーっと息を吹きかけて壊すことをやってみます。ふーっと吹くということ、今の生活ではあまりされないためか、紙風船ですら膨らますことのできない子どもも普通にいるのです。でもこれは子どもは知らないだけで、知らないことは大人が教えてあげなくてはいけません。紙風船の例だけではなくどんなことでも、子どもは知らないからできないことだらけ。大人は何度でも繰り返し繰り返し、子どもがしっかりとできるようになるまで教えてあげることが大切です。このように丁寧な学びを経た子どもは、学校での勉強がはじまったときも、単調に見える繰り返し練習を嫌がることなく取り組む姿勢をもって、確かな学びへつなげることができるでしょう。
グループでの共同作業も行いました。一人で作業をしていても飽きずにずっと触っていたくなるパターンブロックですが、誰かと一緒だと会話が生まれ、お互いの違いに気付き、そこからの学びもあり、何より笑いが生まれるということを再認識しました。今の便利な世の中では遠くにいる実際に会ったことがない人と簡単につながることができる一方で、身近な人とのつながりが希薄になる傾向にあります。パターンブロックで何かを作りながら、関連する会話を楽しめること、コミュニケーション力を育めることは大きな魅力です。