<バンコク>0歳からのパターンブロック・インストラクター養成講座1日目
2016年3月3日
2月21日(日)、エカマイ(エカマエ)の一軒家をお借りして、日本に続きバンコクでも0歳からのパターンブロック・インストラクター養成講座を開講しました。連休ということもあり、シラチャなど遠方からの参加者もいらっしゃいました。「インストラクター」というとなんだか敷居が高いと感じるかもしれませんが、受講対象には「子育て中の保護者」とあります。まずはご自身のお子様のインストラクターになる、そんな気持ちで気負わずに受講していただきたいと思います。2月に日本で開講したことも踏まえ、今回ははじめてパターンブロックに触れる方向けのお話しとして、ブロック一つ一つの説明からスタートします。受講者はタイで子育て中の方が多く、また、幼稚園や幼児教室で子どもの指導経験がある方もいらっしゃいます。また、タイに進出されている日本企業の社員の方も受講してくださいました。皆さまそれぞれに意識が高く、「日本にいても海外にいても良いものを取り入れたい」、そんな共通の姿勢を感じます。和やかな雰囲気の中、ハンズ・オン・マス(=手先教育)の教材として使われているものに触れていただくと、会話が弾んでコミュニケーションがとれ、一つのまとまったクラスになりました。
テキストに沿って、一つ一つを理解しながらタイに合ったゆっくりとしたテンポで進めていきます。1日目はワークショップは少な目で講義中心です。皆さん、パターンブロックの使い方のバリエーションの多さや音の出し方に驚かれたようです。ブロックのきれいな色、使いやすさに魅力を感じていただけたと思います。パターンブロックに関心を持った方が参加してくださったので、ブロックをパターンに置いて使うイメージでいたところ、自由な使い方や0歳からという提案に、この講座の意義を感じ取ってくださったと思います。4時間の講義はあっという間に感じたというご意見をいただき、子どもが夢中になる教材ということが伝わったのではないでしょうか。
ある受講者から、こんな感想をいただきました。「講座中は、先生のお話にはっと気付かされたり深く頷いたり。パターンブロックの知識やインストラクターとしての心得を、テキストに沿って具体的に学習しつつ、子育てに大切な事項を丁寧に伝えてくださいます。意見や体験談も出し合いながら、とても和やかな雰囲気です。表面的な知識やノウハウではなく、その先に広がる世界を意識しながら実践的に学べる、そんな豊かで奥行きのある授業でした。」この方はこの日の夜、ご自宅でお子さんとパターンブロックを片付けているときに早速講義の内容を実践されたとおっしゃいます。いつもならすぐに注意してしまいそうなところ、見守り、声掛けをしたことで、お子さんが想像力を働かせて目をきらきらさせながら遊ぶ姿を目の当たりにしたということ。「パターンブロックを嫌いにさせない」という講義中の一説が脳裏に浮かび、もしも今までのようにすぐに注意をしていたら、「嫌いにさせてしまう要因」を作る結果になっていたかもしれないことに気付けたことが、今回の講座の大きな収穫だとおっしゃっています。ちなみに、このお子さんはパターンブロックをお弁当のおかずに見立てておままごと遊びをされていたそう。「これはブロッコリー、にんじん、サイクロン(ソーセージ)、カオトム(おかゆ)、これはね、これはね・・・」と、目をきらきらさせながら、まだおぼつかない言葉が溢れ出ていたそうです。このような身近なものの見立て遊びが自由にでき、お父様お母様との楽しくあたたかい時間での学びに広げられることが、パターンブロックの大きな魅力なのです。別の受講者の方は、2歳になるお子さんを連れていらっしゃいました。講義中、お子さんはずっとパターンブロックで遊んでいました。この方は幼稚園の先生で、園児がパターンブロックについて話しているのを聞いて関心をもたれ、受講されたそうです。パターンブロックのインストラクターになるにはテクニックだけではなく、子どもに対する言葉かけが大切だと理解されたといいます。受講者皆さんの反応から、この講座を開講したことで、今後バンコクをはじめ皆様にパターンブロックの優れた特性や可能性を知っていただく契機となったことを痛感しました。
講義の合間にはコーヒーブレイクもあり、子育てのことやバンコクでの生活ならではの悩みなど、初対面の受講者どうしながらも有意義な交流があったようです。海外に住んでいるからこそ、時間を学びに使いたいという意欲を感じられました。受講してくださる方が増えることで、単なる「積み木遊び」ではなくいろいろな方のアイディアが子どもに与えられ、子ども達の目が好奇心や楽しさでキラキラと輝くことにつながるでしょう。
今回この講座を開講してよかった、そう思えた1日目でした。