<バンコク> パターンブロック教室

2016年9月29日

9月18日(日)午前と午後にわたり、パターンブロック教室を行いました。今回はコモンズ・ビル内にあるリトル・ピアという場所をお借りしましたが、ここにはカフェに併設したレッスンルームがあります。パターンブロック教室には打って付けの環境が整いました。
 午前中は5歳から8歳までのクラスです。はじめて参加する子どもが多く、パターンブロックを持ってはいるものの、使い方がわからないというケースがありました。友達同士で参加しているわけではないので、子ども達には緊張した様子が見られました。なかには戸惑うあまり「やらない!」と宣言をする子もいる、そんななかでのスタートでした。

 はじめはデモンストレーション用の大きいサイズ(マグネット付き)のパターンブロックを使いました。まずはブロックに触れ、徐々に慣れるためです。一人でブロックを触っていたところが、そのうちに仲間ができてきました。そこで「ブロックをなるべく長くつなげて」と声かけをしたら、蛇ができました。床の上での作業でしたが、みんなで立ち上がってみるとびっくり!蛇の長さにうれしい驚きでした。ブロックを積み上げていくように指示をだすと、子ども達は大きさによって安定感があるもの、倒れやすいものがあることに気付きました。

 通常サイズのパターンブロックを出して自由に遊ぶ時間を設けたあと、「はらぺこあおむし」のパターンを使いました。パターンの上に黄色、青、赤と、順にブロックを乗せていきます。先ほどのやらない宣言の子も、クラスに参加しないもののブロックに触れ、興味を持ちはじめたようでした。
 部屋いっぱいのブロック、子どもにとってはとても楽しい雰囲気です。ここからの片付けは男女に分かれての競争にしました。クラスに慣れてくるとみんなで協力でき、片づけもゲーム感覚で楽しくなりました。

 傘袋と薄紙ではらぺこあおむしを作りました。まずは傘袋を風船のように膨らませ、飛ばして遊びます。その後一色ずつ、一枚ずつ、薄紙を丁寧に丸めて入れていきます。一色入れたら縛ることを繰り返し、針金で足を付けたら、はらぺこあおむしが出来上がりました。
 バンコクバージョンに少しアレンジしながら、はらぺこあおむしの絵本を読みました。蝶になる前にはどこに散歩の行くでしょう?そんなお話を交え、子ども達が知っているタイ・バンコクについて確認してみました。どの子も、単純でも形になった工作が楽しかった様子で、大満足ではらぺこあおむしを大事に持ち帰りました。パターンブロックも楽しめたようで、お迎えにいらっしゃったお母様方を見た途端、子ども達はパターンブロックの話をしていました。後でバンコク在住の知人が「はらぺこあおむしを片手に持った子たちを見かけ、すごくうれしそうにルンルンと歩いていた」と知らせてくれました。こんな気持ちで帰ってくれたことを人伝に聞くことができ、とてもうれしくなりました。

 午後は2歳から4歳のクラスです。ここではお母様方も一緒に進めました。あらかじめ、スタッフの方がお部屋の壁にパターンブロックの作品の写真を飾ってくださり、小さな子ども達を迎えます。まずは大きいパターンブロックに触れ、自由に遊ぶことからはじめました。ブロックを積むという指示を出すと、不安定ながらお母様と一緒に挑戦していました。2歳児には特に、誤飲の注意が必要です。また、誤ってブロックを足で踏んでしまうと思わぬ怪我につながることへも注意します。そしてそもそも、物を足で踏んではいけないことも、小さなときからきちんと教えなければならないでしょう。こういったことをお母様にしっかりとお伝えしました。

 クラスの様子を見ていると、それぞれの親子に子どもとの接し方があるもことがわかり、興味深く思いました。そこにはそれぞれの良さがあるのです。そして、パターンブロックを介した親子のコミュニケーションの良さも改めて感じました。今回一人、お母様と一緒ではなく自分だけで参加する子どもがいました。パターンブロックに慣れていて、はらぺこあおむしのパターンにブロックを乗せ、その上にブロックを高く積み上げ、まるでバンコクの高層ビルのようだねと話しました。
 このクラスでもはらぺこあおむしを作りました。細長い短冊状の色紙をテープでとめて輪をつくります。途中、右手に赤い輪を通す、左手に青い輪を通すなど、左右を教えることも取り入れました。最終的に6つの輪をつなげ、あおむしにします。黒い輪を頭に見立てる以外は自由につなげました。ただの輪だったものが、同じことの繰り返しであおむしに変化する。子ども達もお母様方も驚いていました。

 お稽古の締めくくりとして、はらぺこあおむしの絵本をバンコクバージョンにして読み、蝶になるところでは子ども達に蝶になってもらいました。今回はお母様方が子どもとのコミュニケーションを上手にとる助けとして、パターンブロックを活用することが一つの目的でしたが、この年齢の子ども達の場合、お母様達が一緒でないと違う発見ができると思いますので、ぜひまたお稽古をしたいと思いました。
 次回のパターンブロック教室は12月17日(土)にリトル・ピアにて開催予定です。年齢によってクラスの目的が異なりますが、それはパターンブロックが発達に即して活用できることを表しています。子ども達がどんな表情を見せてくれるのか、とても楽しみです。

磯邊季里 @ 2016年09月29日 11:39 コメント: (0)

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