<バンコク> 巧緻性を通じての学びのクラス・小学校受験クラス
2016年9月29日
9月17日(土)ニコラボにて巧緻性を通じての学びのクラス(午前)、小学校受験クラス(午後)を行いました。午前中の工作では、テープのとめ方やのりのつけ方、はさみの切り方など、極めて基本的なことを丁寧に繰り返しやることを目的の一つとしました。まず土台を築くことが、このクラスの開催目的なのです。
細長い短冊状の色紙を輪にして「人」を作りました。顔の部位一つ一つを確認し、学んでから、肘を表現したり洋服のデザイン(スカートやズボン)にも気を配り作りました。この後、お絵描きをしたり、様々な材料で次から次へと色々なものを作りました。
工作をしている間、お部屋にゴム段のゴムをつなげたものを椅子にかけて作ったサーキットを設けました。子ども達が作業に必要な道具を取りに行くときに、このゴムをくぐったり飛び越えたり、指示通りに動くのです。
全員で床の上に大きな木を作りました。材料の紙を切るときははさみを使わずに手でちぎるようにしました。大きな木の下には象などの動物を作って置き、葉っぱは折り紙をびりびりに破ったもので、青々とした木を表現しました。先ほど作った人も置き、目の向きで上を見ているのか下を見ているのかを表しました。
子ども達が大好きな、お店屋さんごっこをしました。はさみを駆使してお金を作ります。一枚一枚丁寧に世界一のきれいなお札と言って色塗りをする子がいれば、とにかくたくさん作ろうとする子もいて、性格の違いが現れます。封筒でお財布を作るときは、わざとお札がぴったり入らないサイズにしました。どのようにしたらお札を入れることができるか、工夫のしどころです。このように準備したお財布とお金を使って遊んだお店屋さんごっこでは、置き換えを学ぶことができました。
工作の合間に年長さんがハートを作り、それでブレスレットを作っていました。隙間時間で遊びを作る、これはとても大切なことです。遊びを作るということ、そのときに生活のなかで身近なものを用い、道具の使い方を学ぶこと。子ども達に学んでほしいと願っています。そこに丁寧さがプラスされるとなお良いでしょう。
午後は指示行動を加えた小学校受験クラスです。簡単なことも、指示を正確に聴いてできるでしょうか。基本的なことを生活の中で丁寧に行ってほしいと思います。難しいペーパーにも取り組みました。難しいというのは、聞き取りが難しいという意味です。聞き取らなければならないことを聞き取ることができる、それを叶える環境を考えなければならないでしょう。子どもがわからないことがあったときに「わからない、でも知りたいな」と思う気持ちを育ててほしいと思います。
小学校受験クラスと言っても、表面的なことに意味はなく、丁寧な作業ができるか、きちんと待つことができるかなど、土台を固めることが大切に他なりません。背伸びをせず年相応に育んでいくことが大切なのだと、忘れないでほしいと思います。
お弁当を持って、午前から午後まで通して受講した子ども達もいましたが、少しも疲れた様子はなく、楽しくてあっという間といった具合でした。生活をきちんとし、年相応の知識を育めば、どこの国からでも小学校受験をすることはできる。大切なのは子どもらしさを失わないことだと、どうか覚えていてほしいと思います。そして、子どもが興味をもち、好奇心を掻き立てられる環境づくりを是非整えてほしいと思います。準備の準備をすることこそ、親子ともに学ぶことができる素晴らしい時間です。