斑尾キャンプ2013~前編~

2013年8月31日

7月27日~31日に、長野県と新潟県の県境にある斑尾高原ホテルでサマーキャンプを行いました。冬場はスキー場となる斑尾高原の大自然のなかで、朝から晩まで五感をフルに使って、遊び、学びます。様々なことに挑戦し、小さな「出来た!」を積み重ねることでこの5日間のキャンプを通して子ども達は、よりたくましく、より頑張る事の出来る子どもに変わっていきます。その様な成長を感じられる場面に、遭遇できることは本当に幸せなことです。

東京駅に集合してくる子供たちの顔は、これから始まる5日間にワクワクした表情、初めてのお泊りにちょっぴり不安そうな表情など様々です。ところが、お父様、お母様たちに「いってきます!」とハグをして、新幹線に乗るころには表情が一変。あっという間に全員笑顔になり、さあ、いよいよ四泊五日の大冒険へ出発です。

新幹線で長野駅に着くと、バスに乗り換え、斑尾高原ホテルに到着、みんなお腹がペコペコです。高原のきれいな空気の中でのウェルカムランチは最高で、あっという間にすべて美味しくいただきました。今回のキャンプでは、レストランでいただくお食事でテーブルマナーも身につけます。新鮮なお野菜や新潟一のお米などのバイキングだからこそ、色々なものをバランスよく楽しみながらいただくことで、食育にもつながります。毎回のお食事は、お腹を空かせた子どもたちの待ちに待った時間です。

「ごちそうさま」をしたあとは、しばし食休み。といっても、静かに休む子は一人もいません。子どもたちの元気は底なしです。これから5日間過ごす大広間の前には、コロボックルの森という、カブトムシを捕獲する為の仕掛けやブランコやハンモックのある楽しい森が広がっていて、「自由時間」と分かった瞬間、みんな外に飛び出し、全員でおにごっこやかくれんぼをしたり、お花摘みや昆虫採集など好きな事をして過ごします。

続いて、ブルーベリージャム作りです。4つのチームに分かれ、それぞれ一番年上の小学生がリーダーで、彼らの指示のもと、協力して作業を進めます。子どもがやるにはお鍋も熱くて危ないと思われる方もいるかもしれません。しかし、万が一ブルーベリーの汁がとんで「熱い!」となっても、火にかけているものは熱いんだ、と気付き、次はとばさないように慎重にかき混ぜようと自ら工夫するようになります。「危ないから」と挑戦させる機会を与えなければ、子どもたちは出来るようにはならないのです。

部屋に戻ると、今度は工作の時間です。工作も手取り足取り教えることはしません。お手本がどうなっているのか、自分で考え、作っていきます。それなので、同じ材料を使っていても一つとして同じものは出来上がりません。自分なりのアイディアをプラスしてとっても可愛く仕上げていました。

次に、手作りのハーブの虫除けスプレーを作ります。「えっ、虫除けスプレーって作れるの?」と信じられない様子だった子どもたちも、出来上がってみると「簡単に作れるんだ!」「いいにおい!今やってみていい?」とすっかりお気に入り。外に出るときには必ずマイ虫除けスプレーをしてからです。小さいお友達にはお兄さんお姉さんたちがやってあげ、後ろ側など自分では難しいところは、友達と助け合う様子がみられました。

2日目は、全員5時に起床し、自転車チームと工作チームに分かれました。自転車チームは、工作チームの大きな声援をもらって斑尾の山を下り始めました。

自転車チームは、約80㎞走る小学生チーム、約40㎞走る年長さんチームに分かれ、それぞれの挑戦が始まりました。

年長さんチームは、スタート直後は、いつもと違う、狭くて凸凹の道に大苦戦しましたが、何とか自力で野尻湖畔に辿り着きました。そこからは、快調な走りであっという間に1周走り終え、最後のヒルクライムに突入です。さっきまでの余裕の笑顔は影をひそめ、みな険しい顔つきに変わってきました。勢いよくこぎだしてもすぐに失速、バランスを崩して足をついてしまいます。それでも諦めず、上を目指して何度も何度も繰り返し挑戦し続ける姿は、本当に逞しく、絶対にゴールするんだという強い気持ちが伝わってきました。そして、いよいよホテルが見えてきたところで、工作チームの応援団が待っていてくれました。「がんばれ!がんばれ!」という応援にパワーをもらい、ラストスパート。力強い走りで見事完走しました!

一方の小学生チームもお昼前までに70㎞走り終えました。お昼ごはんもモリモリ食べて、まだまだ余裕の様子。あとたった10㎞と思いきや、待ち構えているのは、斑尾高原ホテルに向けての11㎞に及ぶヒルクライム。地元の人だったら絶対にやらないという、大人でも過酷な道のりです。絶対に一番にゴールしたいと先頭を駆け抜ける子、のぼった道をまた下りてきて遅れている子を励ます子、初めての挑戦に何度も挫けそうになりながらも必死でゴールを目指す子など、それぞれの行動を見ていると、色々な想いを持って挑戦しているんだということに気付かされました。最後は、工作チームと年長さんチームの大きな声援を浴びて、誰一人脱落することなくゴールしました!

工作チームも、それぞれに目標をもって、「やった!」と言えるように、ボールつき、ロッククライミング、平均台、縄跳びとみんな大粒の汗を流し、歯を食いしばって必死に頑張りました。また、シマウマを作ったり、キリンのスプレーを作っては、お庭で、水鉄砲代わりに水遊び。自転車の仲間がもうすぐ到着の時には、待ち伏せをしてミストシャワーをかけ、そのあとは自転車とランニングをし、最後は子どもも大人も一緒に作ったアーチに、全員がゴールをしました。全員で「やった!」を感じた瞬間でした。

磯邊季里 @ 2013年08月31日 11:36 コメント: (0)

0件のコメント





▲TOPへ戻る